東急線自由が丘駅が開業したのは昭和2年8月。

当時は九品仏駅という名前で、昭和4年、東急電鉄は九品仏浄真寺の表参道前に新駅を設置し、こちらを九品仏駅とし、そのため、それまでの九品仏駅は地名をとって衾町駅に改名することが決まっていました。
しかし、舞踊家の方や、周辺に住んでいた文化人達の強い運動で、駅名が「自由ヶ丘」に変更されたようです。彼らは住所も自由ヶ丘○番地と名乗り、ついに地名までが正式に衾町自由ヶ丘になって今に引き継がれ、そして、昭和5年の11月、自由教育を提唱する手塚岸衛氏がこの近くに自由ヶ丘学園を創立し、実はこれが自由が丘の由来だそうです。

私鉄沿線では、宅地開発のために鉄道会社主導で「○○が丘」という駅名や地名をつくることは珍しくありませんが、住民運動でつけられたものはそんなに多くはないようです。 今でも地域全体でイベントを盛り上げる機運は高く、正面口ロータリーにある女神像「あおぞら」(澤田政廣作)、あおぞらに因んで「自由が丘女神まつり」が毎年10月に開催されたくさんの方々が来られます。
正面口を出てメープル通りを真っすぐ100mほど抜けると学園通りと交差、学園通りを右折し徒歩5分ほどにした左側に自由ヶ丘学園があります。

カフェとか雑貨店とかサロンも並んでいますが、有名パティシエが手がける 洋菓子店が集積したスイーツ激戦区としても知られ、日本製モンブラン発祥の店、学園通り沿いにはモンサンクレール等もあり女性に人気のあるスポットの一つとなっています。
自由ヶ丘は女性の街のイメージがありますが、因みに自由ヶ丘学園は男子校です。 お茶のあるくらし・自由が丘は、自由ヶ丘学園の斜め前にあるのですが、自由ヶ丘学園の生徒さんはとても礼儀正しく、女子高だったら寄り道できるカフェには事欠かないので、男子校になったのかなあと登下校する生徒さんをみて時々思います(笑)。